リード獲得とアポ取得体制で売上が1.5倍に

当初の課題
 
 
I社は関西地方で分譲住宅を販売している会社です。分譲住宅とは土地とセットで住宅を販売する業態を指します。分譲住宅には契約を結んでから家を建てる「売建」と契約前から家を建てて売る「建売」の2種類存在しますが、I社の場合は売建で展開をしておりました。
 
 
創業以来13年間、増収増益で13年度には30億まで売上げを上げておりました。しかし、I社には事業展開において大きな不安を抱えていたのです。従来よりI社の集客施策は「ポスティング」でした。ポスティングとは商圏内の住居に自社のチラシを投函する事でテマキチラシとも言われます。
 
 
ポスティングは投函作業を業者に任せるケースと営業マンが自分の足で投函するケースがあり、I社は営業マンが自分たちで投函するスタイルを取っておりました。I社では自社でチラシを作る輪転機という機材も揃っており、集客体制は強固なものでした。
 
 
しかし、2015年あたりからポスティングの反響がぴたりと止まってしまったのです。要因は様々あるでしょうが、大きい要因はやはり「マーケティングのデジタル化」でしょう。2015年あたりから消費者の情報収集はインターネットへと完全に切り替わってしまったのです。
 
 
状況を重く見たI社は私たちに相談し、デジタルマーケティングの体制作りを一緒に行う事となりました。戸建て注文事業の成果創出において知見があった私たちですが、分譲事業においては数社ほどしか実績はありませんでした。
 
 
また、注文住宅と戸建て住宅は業態は同じといえど全く違う業態と考える必要があります。というのも、注文事業は契約してから家を作るいわば「受注生産型」であるのに対し、分譲事業は土地という目に見える商品が既に存在します。いわばモノ売りの要素が強く、売り方が全く違ってきます。
 
 
取り組み内容
 
 
~仕組構築~
 
 
私たちはその点を意識しながらデジタルマーケティング体制の設計を行いました。下の図はプロモーションにおける構造をマップ化したものですが、まさに点線部分の集客体制を枠線部分へと切り替えを行う設計を行いました。
 
 
ここで主に行う事は4つ。①WEB広告運用体制構築②ホームページのリニューアル③ホームページ客の自社店舗誘導体制構築です。ここでは主に②③を中心にどのように体制を構築したかを説明いたします。
 
 
まず①ホームページのリニューアルについてです。まず私たちは3C、STP、4Pをベースにどのような見せ方が適切かを設計いたしました。3C、STP、4Pの説明はコチラをご覧ください。I社の強みは住宅のデザイン性でこの点においては他社の追随を許さない確固とした優位性を保持していました。
 
 
私たちはこのデザイン性を最大限まで訴求が出来るようにホームページ全体の設計を行います。しかしここで大きなポイントがあります。それは先ほどお伝えした「注文住宅事業と分譲住宅事業」の違いです。
 
 
同じ住宅業界であっても注文住宅はモノが存在しない前提での販売活動ですが、分譲事業は土地(時には建物も)という目に見える商品があります。この違いはマーケティングに大きな違いをもたらします。
 
 
注文住宅のホームページに来る方々が理想の暮らしを探しにくるのに対し、分譲住宅のホームページに来る方々は「物件情報」を見に来ます。「どんな素敵な家を建てれるのかな?」ではなく「どこに土地があるんだろう?」です。いわば情報販売に近いのです。
 
 
ここで私たちは反響のゴールを「資料請求や問い合わせ」ではなく、「会員登録」にしたのです。「土地情報については会員登録をすればさらに見ることが出来ますよ」といった見せ方ですね。この体制を構築した時点で既に反響は前年対比で2倍になったのですが、ここからさらに必要な施策があります。
 
 
それが③のホームページ客の自社店舗誘導体制構築です。単に名簿が増えても意味がありませんので③の部分で熱を上げて来店してもらう体制作りです。なお、ここについてはコチラの事例が同じような内容ですのでまずこちらをご覧頂いた上で読み進めてください。
 
 
まず私たちは会員登録名簿からどのようにアポを取得するかを設計いたしました。先ほどの事例のようにメールアプローチで温めれば良いのでしょうか。答えはNOです。分譲戸建てを検討している方々は比較的契約にかける時間が短いので悠長な事をしていては到底契約に結びつきません。
 
 
当然メールアプローチも行いますが、同時に名簿に対して電話をし、アポイントを直接取り付ける体制を構築いたしました。先ほどの例がホットプレートのように熱を上げるとすれば今回は瞬間湯沸かし器ですね。
 
 
私たちはまず、会員登録名簿に送る資料の作成します。自己紹介シートは急に電話をするのですから、最初に警戒心を解除する目的で作成します。また、改めてご連絡する旨を記載した物件案内資料も作成しました。
 
 
 
 
また、どのように話をすればアポが取れやすいかを踏まえた電話の台本を作成しました。ただ単に台本を作るだけでなく、分析によって「この時間帯が一番電話が繋がりやすい」という点も明確でしたので電話のタイミングなども具体的に作成しました。
 
 
 
~実行管理~
 
 
仕組みを構築した上で実行管理のフェーズへと移りました。なお、それぞれの要素についてはコチラを踏まえた上で読み進めてください。I社においては前途したようにKPIは「アクセス数」「会員登録数」「電話回数」「アポイント数」です。(KGI、KPIの説明はコチラ
 
 
この数値を定点観測する事で売上げ2倍という快挙を実現いたしました。
 
 
~人材育成&意識革新~
 
 
例に漏れずB社もマーケティング担当のスキルが不足していたので、マーケティング部門向けの勉強会を複数実施いたしました。初級から上級と講座内容を段階分けし、マーケティングについてのインプットを徹底的に行います。
 
 
また、担当者の実行力も不足していたので下記のような「マーケティング担当者が行うタスク表」を作成し、2週間に1度、社長と私たちにメールで報告する体制を構築いたしました。
 
 
>>組織実行力を高める2つのポイント
 
 
期待効果
 
 
上記の施策により、来場数は前年対比2倍になり、大幅に売上げが改善されました。同時にマーケティングにおける数値管理の体制もできあがり、元々知識のなかったマーケティング担当者が主体的に活動するようになり、今も業績を伸ばし続けています。
 
 
I社は元々実行力が高い会社でしたが、仕組みだけでなく管理体制、実行体制を構築する事が重要である事を教えてくれる事例ですね。
 
 
※弊社ではクライアントと守秘義務契約を締結している為特定情報は控えさせて頂いております。